三井ダイレクト損保のネット企業化

 通販保険会社として、新聞やテレビ等の様々な媒体を利用してきましたが、ネット顧客だけに絞るという戦略を打ち出しました。
 「日経に広告がでないようなら世間に顔向けできない」…といった偉い方もいたようですし、マス広告の露出を減らして認知度が一気に落ちないか、保険の商習慣から本当にネットに特化しても大丈夫か、と思いながらも、新聞を切り捨てインターネット顧客だけに絞りこみました。そして売上は伸びました。

 「保険会社がネットを活用するのではなく、ネット会社で売るものが、たまたま保険というポリシーです。」

 あらためて同社のサイトを見たら、ネット上で「インターネット申込専用の医療保険」を新発売していました。同社は自動車保険専業だったのですが、ネット上のプラットフォームに何でも載せることができます。これから何を載せていくのでしょうか。
 でもネット専業保険会社は大変です。他商品と比較されるのは当然です。保険料は安くなくては最初から相手にされませんから。
 bird発行人は保険会社の本社についてはできるだけ現地確認をするようにしています。いかにもエリート意識の高い大企業といった鼻持ちならない本社ビルもあります。なんとなくその会社のにおいを感じることができます。
 この三井ダイレクト損保の本社は好きですね。この三井ダイレクト損保は2006年1月に本社移転しました。従来もあまり家賃の高くなさそうな飯田橋の普通のビル、金融機関らしくないビルを借りていたのですが、見に行ったら、移転先はそのすぐ裏の大きなビルで、こちらもまた安そうなビルでした。日中友好会館のビルです。

 保険会社は立場に偏りのあるこのようなビルを嫌うのですが、三井ダイレクトさんは気にしなかったのでしよう。安い保険料を続けるためには経費を削らなくてはいけないし、安ければそれでいいのでしょう。このような安そうなビルにはいっている保険会社は他にありません。その姿勢は立派だと思いますよ。

 同時期に白金のピカピカのプラチナタワーに移転した、やはり自動車保険通販の「アクサ損保」とは対極でした。まあアクサは世界のアクサ、従業員数は世界に11万人ですから別格、まだまだ小規模の三井ダイレクトさんが本社ビルで争うわけはいきませんよね。